【超格差】フリーランスエンジニアの現実と実態は天国と地獄


「フリーランスエンジニアになれば会社員より稼げる」
「プログラマーに転職していつかはフリーランスになりたい」
「フリーランスエンジニアになって場所も時間も問わず自由に働きたい」
「フリーランスエンジニアになって年収1000万円稼ぎたい」

このような夢を持った人は多いのではないでしょうか?

コロナ禍になって失業者が増加し、『ITエンジニア不足』という触れ込みをもとに、プログラミングスクールやフリーランスエンジニアのエージェントが、フリーランスエンジニアの魅力を大きく謳っています。

都合のいい宣伝文句や夢物語に惑わされてプログラマーになったはいいものの、フリーランスエンジニアの現実と実態を知って辛い思いをしている人は多いのではないでしょうか。

『簡単に稼げる』というイメージは一度すべて捨ててください。

これからプログラマーを目指す人も、今プログラマーでフリーランスエンジニアを目指す人も、この記事でその現実と実態をまず理解しましょう。

その上で、自分が本当にフリーランスエンジニアとしてやっていけるかどうか、冷静に判断してください。

※この記事は、実際にフリーランスエンジニアとして働く筆者と、筆者の周りのフリーランスエンジニアの生の声を参考にしてまとめています。

フリーランスエンジニアと会社員との違いを理解する

まずはフリーランスエンジニアと会社員との違いを理解し、フリーランスエンジニアの基本的な実態を把握していきましょう。

雇用形態の違い

日本人の大半がそうである会社員の場合、皆さんもご存じの通り会社と雇用契約を結びます。雇用契約は労働基準法で労働者を手厚く守る内容となっており、正社員であれば簡単に解雇されることはありません。

それに比べてフリーランス・個人事業主の場合は、企業と業務委託契約を結びます。この業務委託は一般的に3ヶ月や6ヶ月、1年という企業側が定める期間の契約となっていて、期間満了後は契約終了か更新するかを企業側が自由に決められます。

会社員(正社員)とフリーランスの雇用形態を比べると、会社員は労働基準法で守られているため余程の損害を会社に負わせたなどしない限り解雇されませんが、フリーランスは同様に損害を与えたとなると損害賠償+契約終了となります。

また、会社員は職務怠慢でも昇給や賞与なしの低評価で解雇されることはありませんが、フリーランスの場合は職務怠慢やスキル不足と判断されると契約期間満了で問答無用の契約終了となります。

収入面の違い

一般的な会社員のITエンジニアであれば固定給を毎月支給され、賞与が年に何回か与えられます。

フリーランスエンジニアの場合は、その月の案件によって収入は異なり、案件が取れない月は収入ゼロとなります。

逆にフリーランスエンジニアで案件が重なり、休日返上でいつもの2倍働き2倍の収入を得ることも可能です。

会社員に比べてフリーランスエンジニアは、収入の安定はしないものの上限もないため、稼げる人と稼げない人で大きな格差が生まれてきます。

仕事内容の違い

会社員とフリーランスエンジニアの実際の仕事内容の違いはそれほどないでしょう。プログラマーならプログラミングをするし、SEなら設計・仕様作成をします。

しかし、会社員・フリーランスエンジニアで「職場の選び方」と「マネジメント」について違いがあります。

会社員の場合は、何年かその会社に勤めると後輩が入ってきたり管理職に昇進したりします。そうなると後輩・部下の育成としてマネジメントの業務が発生します。フリーランスエンジニアもがっつりその企業に介入していたら、新人育成をお願いされるかもしれませんが稀です。

職場の選び方についてはフリーランスエンジニアが有利です。会社員の場合、会社の指示であまり気乗りしないプロジェクトに配属されることもありますし、遠方への転勤を指示されることもあります。

フリーランスエンジニアであれば、自分が好みそうな仕事にだけエントリーし、そのプロジェクトが楽しくなくなってきたら契約期間満了をもって継続せずに辞めればいいだけです。

人間関係の違い

人間関係の楽さで言えば、圧倒的にフリーランスエンジニアの勝ちです。

皆さんもご体験の通り、会社員であればさまざまな人間関係で苦労します。上司への配慮・忖度、他部署への忖度など。

もちろんフリーランスエンジニアもクライアントと良い人間関係を築くことは必要です。特に長期の案件の場合には、良好な人間関係を築いて互いに仕事を進めやすくするべきです。

とはいってもやはりフリーランスは外部の人間、会社員のように変に忖度したり社内のどろどろした人間関係には介入する必要は全くありません。

働く時間の違い

働く時間の自由さはフリーランスエンジニアの圧勝です。ただしフリーランスでも常駐型の場合は、その会社の就業時間で会社内で働く必要があるため、自由さはありません。

働く時間の自由さを求めるフリーランスエンジニアは、リモート型の案件を獲得しましょう。

リモート型の案件であれば、週1回のMTGなどは固定で時間が決められますが、それ以外は期間内に決められた成果物(プログラム)を収めれば良いため、早朝やってもいいし深夜にやってもいいし土日にやっても構いません。

会社員も働き方の自由度がかなり整備された会社であれば、フルフレックスで自由度は高まりますが、そんな素晴らしい仕組みがあるのは大手の名の知れた会社がほとんどでしょう。

大手は優秀なエンジニアをとるためにフルフレックスや働く場所の自由さを実現していますが、普通の会社は普通に常駐して決められた時間で働くところがほとんとです。

福利厚生の違い

福利厚生はフリーランスにはありません。

会社員の福利厚生というと、健康保険、厚生年金、雇用保険などの社会保険から、住宅手当、健康診断、交通費、社食、書籍購入などいろいろあります。

フリーランスも自身で健康保険と国民年金には加入しますが、全額自己負担です。

会社員の場合、社会保険料の半額を会社が負担してくれているのです。フリーランスになれば全額自己負担になるため、会社員の時より稼がないと可処分所得(手取り)は減ってしまいます。

 

▼職種ごとでの会社員とフリーランスエンジニアの違いを知りたい人は、以下の記事をご覧下さい。

関連記事

プログラマーやITエンジニアとして働いている人は、誰でも”フリーランスになると年収があるのか?”が気になると思います。 エンジニア歴13年の筆者も、雇われエンジニアからフリーランスになって実態がつまびらかになりました。 プログラマー[…]

フリーランスエンジニアの働き方の現実と実態

フリーランスエンジニアの働き方は大きく以下の4つにわけることができます。

 「エージェント活用型」で「常駐型」
 「エージェント活用型」で「リモート型」
 「エージェント非活用型」で「常駐型」
 「エージェント非活用型」で「リモート型」

エージェントとは

フリーランスエンジニア業界におけるエージェントとは、仕事を発注する企業とフリーランスをつなぐ役割を担ってくれます。

エージェントは多数の企業と契約しており、企業からフリーランスの人材募集の依頼を受けると、登録しているフリーランスエンジニアに声をかけてマッチングをします。

一般的にエージェントは企業とフリーランスの契約金の中から数%を手数料として徴収していくため、その手数料もエージェントに取られたくないという人はエージェント非活用型になります。

常駐型とリモート型

依頼先の企業で常駐して業務をするかリモートで業務をするかの違いです。

エージェントを利用して獲得した案件の場合は、常駐型が多くなります。最近はコロナのため、企業自体がリモートワークにしているケースもあるため、エージェント活用型でもリモート案件が増えてきています。

各働き方のメリットやデメリット

  安定性 自由度 収益性
エージェント活用×常駐 ×
エージェント活用×リモート
エージェント非活用×常駐 × ×
エージェント非活用×リモート ×

特筆すべき点としては、エージェントを活用した常駐型の「安定性」が非常に高いという事があげられます。

エージェントは常駐型の案件を多数抱えているため、仕事が切れることなく紹介してくれるためです。

エージェントを使わず自力で仕事が取れる人は手数料の中抜きがないため収益性は上がりますが、仕事が取れない期間が発生するリスクがあるため安定性は欠けます。

どの働き方にするかはご自身のタイプに合わせましょう。人脈が豊富で営業も全然できて自分で案件が取れる人はエージェントを使う必要はありませんが、そうじゃない人はエージェントを活用して安定した方が良いです。

筆者のおすすめのフリーランスエージェントを記載しておきますので、フリーランスで稼ぎたい人はエージェントに相談しましょう。(エージェントによって扱う案件が異なるため、いくつかのエージェントに登録することをおすすめします)

フリーランスエンジニアの需要と供給の現実と実態

フリーランスエンジニアの需要は年々急増し、ここ1,2年でさらに伸びました。

関連記事

日本のIT人材・ITエンジニア不足は、ニュースやさまざまなメディアで取り上げられています。 菅政権に変わり、日本自体のIT化の遅れを取り戻すためデジタル庁を新設するなど、日本のIT人材不足はますます加速しそうです。 20[…]

日本は慢性的なITエンジニア不足で、会社員・フリーランス問わずエンジニアの需要は高いです。ただ最近現場では、「人材はそんなに不足していないけど、優秀な人材が不足している」という声を多く聞きます。

企業側のフリーランスエンジニア活用の増加

ITエンジニア不足以外にも、企業側が積極的にフリーランスエンジニアの活用を始めたことも、需要高まりの大きな要因の1つです。

コロナ禍になり企業の解雇の話は止まりません。企業は正社員を固定費、フリーランスを変動費と考えることができます。

コロナ禍になり正社員を多く抱える企業は正社員の解雇を余儀なくされますが、この記事の雇用形態のところでも話した通り、正社員は雇用契約を結んでいるため簡単には解雇できません。

自ら退職を促すために退職金を多めに払う早期退職という形をとる企業が多いです。

コロナになり人件費という莫大な固定費のリスクに気づいた企業は、エンジニア以外にも業務委託でフリーランスを使う方法を模索し始めました。

フリーランスであれば有事の時に人員整理をしやすく、企業側の都合がとても良くなります。正社員より少し高い報酬を払っても、変動費として扱えるメリットの方が吉と捉えているようです。

フリーランス仲介サービスの台頭

フリーランスと企業をマッチングするサービスが増えてきたのも、フリーランスエンジニアの需要の高まりの要因です。

エージェント型のサービスも多くありますが、エージェント(人)を介さずWEBサイト上で企業とやり取りしマッチングできるサービスも増えてきています。

中には超一流企業のエンジニアを副業人材としてマッチングしてくれるサービスもあり、大手企業やベンチャー企業が多く利用しています。

以下のアナザーワークスというサービスは、筆者が実際に利用しているサービスで、良いご縁がいくつもありました。

フリーランスエンジニアとして独立してよかったこと

知人のフリーランスエンジニアになった人の話になりますが。

第1位 時間の余裕と自由が手に入った

リモート案件を中心に受けているため基本は家での作業です。

移動時間がなくなったため1日の可処分時間が数時間増えました。

労働時間の拘束がないため、朝調子がいい時は早起きして仕事をし、16時には仕事を終えて飲みに行くなんてこともできます。

会社員なら考えられない時間の自由を手に入れることができました。

第2位 責任が軽減されてストレスから解放された

前職は会社員でチームリーダーをしながらたまにコーディングもしてました。

マネジメントやスケジュール・進捗管理が主な仕事だったけど、個人的にはプログラミングしている時間が一番好きだった。

会社を退職してフリーランスエンジニアになり、自分が好きなプログラミングだけに集中できて、人の管理もしなくていいし上司からうるさく言われることもない…完全にストレスから解放されましたね。

第3位 スキルの習得スピードが上がった

会社員の頃はプログラミングスキルの向上はあまり望めなかった。マネジメントなど業務の内容も関係していたが、そもそも使うプログラミング言語も限られていた。

フリーランスエンジニアになってからは、同じフリーランスの人とのコミュニティにも入れて勉強会などで新たな知識を得ることができる。その知識を新たな業務で使用してさらにスキルアップ。

フリーランスは1つの現場に長く居続けることも希望できるが、さまざまな案件に入ってさまざまなプログラミング言語を使ったり、開発手法を学んだり最新の技術に触れたり、会社員に比べてスキルの習得スピードが圧倒的に上がった。

フリーランスエンジニアとして独立して後悔したこと&リスク

フリーランスエンジニアもメリットばかりではないですね。もちろんデメリットで後悔したこともいくつかあります。

お金を借りにくい

昔よりはましになりましたが、やはりフリーランスの社会的信用はまだまだ低いです。

住宅ローンなんてもってのほか、フリーランスなりたての人はクレジットカードが通らないこともあります。クレジットカードはフリーランス向けのものもあるので、それを選びましょう。

帳簿付け・確定申告が面倒くさい

フリーランスは個人事業主ですので、自分で帳簿付けをしないといけません。

クライアントへの請求書の作成、振込確認、経費レシート・領収書の整理。そして年に1度の確定申告は大変です。

お金に余裕がある人や、数字の管理が苦手な人は税理士さんにお願いしましょう。

孤独になる

後悔したというほどでもありませんし、孤独が好きなエンジニアも多いでしょう。

私個人的には人としゃべるのが好きで、チームで会社全体で目標に向けてがんばろー的なことが好きだったので、それがなくなったの少し寂しいです。

フルコミのフリーランスエンジニアであれば、その企業にがっつり入り込んで社員と共に目標達成に向けて頑張りますが、やはり社員と比べると温度差はあります。

リモートでコーディングがメインの仕事となると、かなりの孤独感を味わいながらの仕事になるので、孤独に耐えられない人は正社員エンジニアの方がむいているでしょう。

いきなり案件が終了になるリスク

依頼元の企業の方針が変わり、プロジェクトや事業が停止になることもあります。

契約期間があるため、来週からいきなり終了となることはありませんが、安定して働いていた案件が終了となることがわかり、慌てて次の案件を探さないといけないリスクは常に付きまといます。

フリーランスエンジニアの格差の現実と実態

ここまでの記事を読んでいると「フリーランスってめっちゃ稼げるし自由だしサイコー」と安易に思いがちですが、注意が必要です。

フリーランスエンジニアの中には大きな格差があります。年収の格差です。

その格差の原因は、シンプルにスキルの差です。プログラミングスキルの差、コミュニケーションスキルの差が大きな格差を生み出しています。

フリーランスエンジニアのエージェント「レバテック」に所属するエンジニアの平均年収は862万円と公表されています。果たしてどういった属性の人たちが多いのでしょうか。

もちろん厳密なデータは見れないため推測になりますが、優秀な人の年収だけがどんどん上がっていくと考えています。

エージェントの儲けはフリーランスの報酬の数%になります。高い報酬を得られるエンジニアを集めた方が、エージェントは儲かるのです。これらの構造から必然的に能力のあるエンジニアが贔屓されます。

要するに、能力がない状態でフリーランスエンジニアになってしまうと、案件も中々見つからないし、案件が取れても報酬が低い仕事ばかり。テスターでひたすらつまらないテストをさせられスキルも上がらない…。

そんな悪循環に陥ってしまう恐れがあるため、フリーランスエンジニアになる前に、一度エージェントに自分の能力でどこまでやっていけるか、相談しましょう。