競合がやってるインスタキャンペーンを弊社もやろう【ロジカルシンキングを鍛える】


ロジカルシンキングとは論理的思考のことで、物事を順序立てて細分化して考えて結論を導き出す思考方法のことです。ロジカルシンキングはどんな仕事にも活かせます。具体的には仕事の成功率が上がるので、評価が上がり出世するなど、社会的な成功を勝ち取ることができます。一流のコンサルタントは当たり前に高速なロジカルシンキングができますし、マーケティングやプログラミングの業務には特に活かせると思います。
この連載では、マーケター兼エンジニアである筆者の日常に起こることを抽象化し、ロジカルシンキングが鍛えられるように問題形式で書いていきます。是非、考えることを楽しんで頂ければ幸いです。

今回のケース

自社の競合がインスタグラムのアカウントでプレゼントキャンペーンをしてフォロワー1万人達成したから、弊社も真似してフォロワーを増やしたい。という話が出ました。

競合はターゲットユーザー層が欲しがる商品をプレゼントするキャンペーンを行っていました。フォローしたらキャンペーンに参加できるという内容です。

プレゼント総額は300万円相当あって、なかなか予算を使ったキャンペーンでした。

インスタグラムはフォロワーが1万人を超えるとストーリーズにリンクを付けられるため、同じようにフォロワー1万人を目指す企業は多いです。

課題を明確にして正しい施策を考える

企業のマーケティング部とかに所属していると、こういった案件は多いです。会社の偉い人から「競合がこういった施策でうまくいっているから自社でもできないか」って。

競合とは同じ業界でターゲット層も同じであるため、同じようにやれば成功するんじゃない?って短絡的にやってしまうと失敗します

[課題]インスタグラムのフォロワーを1万人にしたい

[解決策]競合と同じキャンペーンをする

こういった単純な発想ではいけません。ロジカルシンキングで1つずつ現状を分析していきましょう。

そもそも課題はフォロワーを1万人にすることであるため、キャンペーン以外にも方法を考えるべきです。同じキャンペーンでもプレゼント以外のキャンペーンもいろいろありますから。

[課題]インスタグラムのフォロワーを1万人にしたい

[解決策1]競合と同じプレゼントキャンペーンをする
[解決策2]プレゼント以外のキャンペーンをする
[解決策3]インスタ広告で潜在層にアプローチする
[解決策4]同業界のインフルエンサーに宣伝してもらう

案は無限に考えられますね。上の人から『こうやって』と指示があっても、一度立ち止まって課題の本来の目的を理解し、それにあった施策を考えましょう。

今回の思考の順番ですが、まずは競合のキャンペーンを自社に当てはめても成功するのか、そもそもそのキャンペーンは有効なのか、さまざまな視点で分析します。

[検証]競合がなぜ1万人を達成できたのか

競合は業界で有名な女性をインフルエンサーとして以前から起用していて、その人からプレゼントという立て付けでキャンペーンが広まった。つまり、「有名なインフルエンサーの起用」+「プレゼントキャンペーン」という要素が必要だ。

プレゼント自体は300万円相当だが、インフルエンサーにそもそも多額の費用を使っているため、自社で同じことをするには300万円をこえる予算が必要となる。

インフルエンサーなしにキャンペーンをやっても、キャンペーン自体の認知に労力とお金がかかるため途中で頓挫してしまう可能性がある。

そしてそもそもプレゼントキャンペーンで本来の目的を達成できるか。

本来の目的とは「1万人のフォロワーがいることでストーリーズのリンクが使える」ことだ。

ここに着目すると、新しいことが見えてくる。1万人のフォロワーを達成した後、1万人を割ってしまわないか、ということだ。

1万人を割ってしまうとリンクがつけられないため、またキャンペーンを打ってフォロワーを増やさないといけなくなる。

この「1万人に達成した後にフォロワーが減ってしまわないか」ということに着目すれば、新たな課題検証ができる。

これを検証するには、「フォローする人がどうゆう動機でフォローをするか」を分析する。

フォローする人はシンプルにプレゼントが欲しいからフォローする。そのアカウントに興味がない人が多く含まれることが予想できる。

このことを考えるとキャンペーンが終わった後に何割かはフォローを外すことが予想できる。

この仮説を検証するために、世の中で同じようなキャンペーンをやっているアカウントの情報を収集する。その結果、やはりキャンペーン終了後にフォロワーは大幅に減ることがわかった。

この検証結果から、同じようなプレゼントキャンペーンの採用はせず、他の案を検証する。

先の検証から『キャンペーンが終わった後もフォロワー1万人をキープできる施策』が必要であることがわかる。

[課題]キャンペーン終了後もフォローをやめない仕組みを考える

[解決策1]キャンペーンを毎月継続する
[解決策2]アカウントのファンになってもらう

キャンペーンを毎月継続するには予算が合わないため、解決策2を採用することにした。

結果、プレゼントキャンペーンは実行するものの、プレゼント費用に全額を使うのではなくアカウントの投稿内容を工夫することにも予算を投入した。

数か月後、競合はキャンペーン終了後に1万人を割ってしまったが、自社はじわじわフォロワーを増やして少しずつ1万人達成に近づいている。

まとめ

ビジネスをやっていると、「他社がうまくいっているからこの手法が正しい」という話によく出会う。そうやって表面的に真似をして失敗した施策を数多く見てきている。

成功するマーケティング手法は、実行する前に緻密に分析して戦略が練られている。表面的にはわからない努力がなされているのである。

真似をする場合には、その成功がどのような戦略の下でどのような要素があって成功したのか、ロジカルシンキングで分析しないといけない。

成功の本質を見抜いたうえで、自社の環境と照らし合わせて戦略設計をしよう。