【年収1500万円】複数の専門医を持つ総合病院の医師


この企画では、40歳未満の中小企業の社員、もしくは個人事業主で年収600万円以上ある方へインタビューを行います。大企業なら年収600万円はざらにいますが、中小企業の社員や個人事業主として600万円は、成功の1つの基準と言えます。 考え方や姿勢、ビジネステクニックやノウハウ、秘話をたっぷり聞きました!再現性のあるエピソードが多数出てきますので、みなさんも是非参考にしてみてください!

第29回目は、複数の専門医を持ち医師として働く38歳の「Dr.H」さんです。

医師として働く中でモチベーションの低下などを経験し、大学病院へ異動し基礎研究で医学博士を取得、現在は総合病院の医師として診療やマネジメントにも力を入れています。

研修医や医師としてキャリアや給与について悩んでいる人には、是非参考にしていただきたいインタビューとなっています。

医師として働く「Dr.H」さんのプロフィール

職種:医師
役職:医師(役職なし)
業界:医療業界

・医学部卒業後、関東近郊の総合病院(急性期病院)を複数勤務
・その間に大学院で基礎研究にも従事し医学博士を取得
・その他専門領域を含む複数の専門医を取得

医師としての現在の年収

1500万円

複数の専門医を持つ「Dr.H」さんの強みを3つ教えてください

・責任感を持って診療にあたること

・他の医療従事者と協力したチーム医療を行えること

・自身の向上だけでなく後進への教育にも携わっていること

医師として働く中での転機を教えてください

医師5年目に大学院へ入って研究をしようと思い、大学病院へ異動を希望

私は医学部在籍中に大学病院で病棟実習をした経験から、当初大学病院での研修や大学院進学には興味がありませんでした。

大学病院の医師は雑用に追われて、本来医師として学ぶべき患者さんの診療に十分な時間を割けていなかったように感じたからです。

また、実際に検査や処置などは指導医が行っており若手はその準備など雑用ばかりであまり経験を積めないのではないかと考えていました。

そこで、私は初期研修を大学病院ではなく一般病院で行いました。そこでは研修医が実際に救急診療や入院患者さんの診療に大いに関わることができ、本来の自分の目的にかなった研修ができました。

絆の固い同期の存在やコメディカルとの連携が良いことも、医師として働く環境として良い印象となりました。

専門を決めて医師3年目になり、新たな病院での勤務を始めました。医師5年目になり、ある程度成長を実感した後のことです。

伸び悩みを感じ、それと同時にモチベーションの低下がありました。このまま今の環境を続けてもあまり変化もなく、甘えてしまうのではないか。

そんな最中、とても尊敬する上司が過去に同様の経験があり、その後大学院で研究・留学を経て新たな視野で診療に向かうことができ、モチベーションが高まって今も継続できるようになったという話を聞きました。

その話に感銘を受け、大学院に入るべく大学病院へ異動を希望し、その後基礎研究で医学博士を取得しました。

自分の専門さらにはサブスペシャリティ分野での研究を行い、結果が出るまでは辛い時も多々ありましたが研究の仲間や指導者にも恵まれて、予想以上の成果を上げることができました。

その後は以前にはなかった視野で診療にあたり、モチベーションを高く維持できています。

尊敬する上司に恵まれ、またその話を聞くことで大きく自分の今後を方向づけたと振り返って強く感じています。

今後の医師人生を見据えた転機と医師のキャリアと給与

医師の給与は、やりがいを求め教育や研究をメインとすると大学病院になりますが、給与は生活に支障をきたす程度に安いのが現実です。

医師の給与は高いとよく言われますが、大学病院の医師の給与額はボーナスもないことが多いですし、業務量に比してとても安いものです。

家族がいる場合には生活費が不足するかもしれません。そこでアルバイトを行います。平日夜間の当直や、週末返上で外来や当直のアルバイトを行って不足分を補います。

私も大学病院や大学院で研究をしていた際はそのような方法で生活費を補っていました。複数の専門医もこの時期に取得しました。

そして医学博士を取得後のキャリア形成において大学病院へ残って教育、研究にあたるか、一般病院で勤務するかどうかについて考えました。

私は専門を実際の診療に生かしつつ、診療をやりながら研究を行うこともでき、かつ収入も安定した一般の総合病院を選びました。

若手だった頃と違って目の前の患者さんの診療にあたるだけでなく、後輩の教育にも力を入れ、病院全体を見渡すことで、自分や自分の専門科だけでなく病院が良くなるような働きかけも行うようになりました。

そうすると自然と患者さんから評価してもらえるだけでなく、病院の上層部からもこれまで経験できなかったような役割に携わらせてもらえるようになりました。

複数の専門医や医学博士など差別化をすることで専門の医師に診察してほしいという患者さんのニーズに応えることができ、病院としての収入につながり最終的には自分の評価を高めてくれます。

このような経験や資格の取得は、後に他の病院へ転職するに当たり給与条件交渉にも有利になると考えています。

現在は新型コロナウイルスの診療にもあたっており、日々多忙ではありますが、自身の向上と病院がより良くなるよう貢献していけたらと思います。

また、医学分野における研究や学会発表、論文作成から収入増加につながるような講演依頼や医学書執筆、監修なども行っていけたらと思います。

研修医や医師として仕事について悩んでいる人にアドバイスをお願いします

初期研修医や若手の先生は目の前の業務に追われて今後のキャリアについて深く考えることは少ないかもしれません。

しかしながら、途中で気持ちが変わってもいいので、5年後、10年後、20年後などの中長期的なキャリアをぼんやりと考えてみることをお勧めします。

自分は研究をやりたいのか、臨床(実際の診療を行うこと)をやりたいのか、両者をどのような配分でやりたいのかなど年齢によっても意見が変わってくると思います。

その中長期的なキャリアを見据えながら、今なにをすべきなのか、なにを考えていくべきなにかを意識するとモチベーションも維持されて良いかと思います。

昨今では専門医を取得すべきか、医学博士を取得すべきかなどが医師コミュニティーサイトでも頻繁に議論されています。

確かに専門医や医学博士があってもなくても診療報酬は変わりませんし、医局に所属していれば就職にも影響はないかもしれません。

しかしながら、そのような資格は自分の先輩たちが取得し、維持することで私たちが取得できるような仕組みとなっており、後輩のためにもぜひ取得してほしいと思います。

また医局を離れて自分で就職活動するようになれば、専門医や医学博士の有無はやはり年収にも関わってきますし、採用不採用にも影響すると思います。

医師としてのキャリアプランに特別な正解はないと思っています。しかし、あなたにとっての正解にたどり着けるように広い視野や経験をもって成功につなげてほしいと思います。

編集後記

「Dr.H」さんありがとうございました!

医師の平均年収は約1,200万円と、ほかの職種と比べると高いことはわかりますが、若い研修医の平均年収は400万円前後と安いことがわかります。

勤務医の場合、35歳あたりで年収が1000万円をこえるため、大企業の会社員と比べても同程度の給与水準となっています。

また、Dr.Hさんがインタビューでもおっしゃっていた通り、大学病院の給与は民間病院と比べると年収で200~300万円の差があるようです。

医者として高年収を目指すには、やはり開業医が一番です。過去の厚生労働省の調査によると、開業医の診療所院長の平均年収は約2,800万円で、勤務医と比べて大きな差があることがわかります。