【年収804万円】父親の経営する建設会社で現場から経営までこなす専務取締役


この企画では、40歳未満の中小企業の社員、もしくは個人事業主で年収600万円以上ある方へインタビューを行います。大企業なら年収600万円はざらにいますが、中小企業の社員や個人事業主として600万円は、成功の1つの基準と言えます。 考え方や姿勢、ビジネステクニックやノウハウ、秘話をたっぷり聞きました!再現性のあるエピソードが多数出てきますので、みなさんも是非参考にしてみてください!

第15回目は、サラリーマンから父の経営する建設会社へ転職した39歳の「かつ」さんです。

建設現場の仕事はもちろんのこと、経営者営業工事監理職人などさまざまな視点で学び、挑戦した日々を赤裸々に語っていただきました。

赤字会社をどうやって黒字にもっていったか。

中小零細企業の生々しい話から、ワクワクする成功体験まで、ビジネス書では学べないリアルなビジネスノウハウをこのインタビューからは学べると思います!必読ですよ!

サラリーマンから父の経営する建設会社へ転職した「かつ」さんのプロフィール

[現職]
職種:営業 工事監理 職人
役職:専務取締役
業界:建設業界

[前職]
職種:営業
役職:一般社員
業界:建設業界

2004年 新卒で建築資材メーカーへ入社し、営業部へ配属されました。

新入社員の時期はやる気に満ちており、何よりも結果を出すことを重視して業務に励んでいたのを思い出します。

入社後、1年から2年経つと業務にはなれたものの、見積や報告書の遅れや忘れなど自分のだらしなさが露呈する出来事が続き、先輩社員から怒られる日々が続きました。

3年目を迎えた頃、このままではいけないと思いつつも気がついたことがありました。

それは直属の先輩や同期と比べて自分が総合的に劣っていることと、優秀な社員であっても上の役職が埋まっておりなかなか出世しづらい会社であることです。

そこで自分はこのまま会社で頑張っても、出世して給料を増やすことは非常に厳しい道だと考え、会社を辞めることを決意しました。

決意をしたにも関わらず、なかなか言い出すことができず会社を退職したのは6年目の夏です。

自信は全くなかったものの、厳しい未来が見えているものより新しいことへ挑戦する方が後悔しないのではないかと思いました。(今現在ではこの頃の自分の勇気にすごく感謝しています。自分よくやったぞ!という感じです)

転職先は自分の父が経営していた会社です。父の会社は住宅の屋根や外壁を工事する会社です。職人を数人抱え、それでも請けられない仕事は外注にお願いするという形で年間の売上は1億5千万程度でした。

借金や大きな赤字はないものの、ギリギリ決算で赤字という経営状態でした。

そこで思ったことは自分で稼がなければ自分の給料の分赤字になり、利益を生み出すことができなければ会社も自分も潰れるという背水の陣だということです。

転職後は経営者、営業、工事監理、職人様々な角度の目線からたくさんのことをやりました。
ビジネス書の読みあさり
ホームページの作成
日払いの職人の減給
在庫の整理
見積もり金額単価の値上げ
楽天での瓦販売
外国人の採用
新築ハウスメーカーの工事
災害地への出張
競合他社への現場見学
大手企業に務める友人の採用
情報発信 ツイッター ブログ(アメーバブログ)
屋根に付随する他の工事の受注(雨樋や太陽光など)
全くやったことのない工事の仲介
ヘリサイン工事の受注(小学校の屋上に「〇〇小」と4m×4mで文字を書く工事)
リフォーム会社への営業
転売業への参入

小さなことであればまだまだたくさんあります。

どこかの本で読んだとおり、やったことのほとんど失敗です。楽天の瓦販売は特にひどいものでした。(届いた瓦の殆どは割れている状況でした・・・)

しかし、多数の挑戦の数個が会社に莫大な利益をもたらしたことは事実です。

その中でもヘリサイン工事は年間数千万の利益をもたらしてくれた年もあります。税金の勉強をするきっかけにもなりました。

また、失敗を続ける上で精神が崩壊するのではないかと思うことも多々ありました。しかし、体調を崩すということは一度もなく丈夫に生んでくれた両親に感謝しています。

さらに、数少ない成功体験を味わった自分はあの高揚感を何度も味わいたいと思うようになり、今でも日々新しいことへの挑戦を続けています。

この仕事もその中の一つです。

現在の会社の状況(弊社の決算は9月です 利益は経常利益です)
 2009年度 売上15,000万 利益0
 2014年度 売上14,000万 利益300万
 2019年度 売上32,000万 利益2,800万
 
決して右肩上がりではなく二次曲線状に売上と利益が上がってきました。年収700万を超えたのは2015年度あたりだったと思います。

専務取締役としての現在の年収

804万円

建設会社で専務取締役を務めるご自身の強みを3つ教えてください

1,精神的に追い詰められても健康を維持できる体
2,自分の脳力の低さを知っている
3,変化し続けないといけないと思っていること

建設会社を経営する中での成功体験や転機を教えてください

数ある挑戦の中での成功

自分がやらなければ会社も自分も終わるという背水の陣の中で数々の挑戦を続けていた中で成功体験があります。

それは誰もやろうとしなかった前職の建築資材メーカーから新しい商品です。

前職の同期から新商品を開発したのでやってみないか?という声をいただきました。

その仕事は高校や特別支援学校などの屋上に「〇〇高」と一文字4m×4mの大きさで書くという仕事です。

聞いた話だと「自然災害時に被災地している土地に救助に来る人は土地勘のない遠方からくる。よってヘリで来るような緊急時の場合は空からでも現在地をわからなくてはならない。だから高校などの主要な建物の屋上に場所の表示をする」

東日本大震災の経験をいかして、東京都が考えたようです。

背景は知らなかったものの、需要が爆発的に増えました。さらに、施工できる業者がほとんどなく工事依頼がひっきりなしにあることが3年間ほど続きました。ここで会社の業績は一気に改善しました。

「やってみないか?」の声がかかって迷いなく「やります」と言ったことで会社に大きな利益を生み出しました。このことが成功体験となり今でも新しい仕事の依頼を断ることはありません。

転機は友人の採用

友人は小学校からの親友です。JTBの子会社でマネージャーを務め、社内では一番のスピードで出世していたようです。

うちの会社の事情は数ヶ月に一度くらい飲みに行く機会があったので、その時ざっくりと伝えていました。

伝えている内容は「会社の状況は無借金で利益もしっかりと上げている。今日はこんな仕事をやってきて、今月はこんな仕事をやってるんだよね。」という感じです。

言葉では説得力がないと思い決算書も見せていました。

友人は会社の状況ではなく、この会社はまだ伸びるし、出来ていないことがたくさんある。そこで自分が加われば会社も伸びるし、個人の目標も早く達成出来るのではないかと考えたようです。

転職したいと申し出た彼から出された条件は今と同じ給料がほしいという条件です。前職で年収640万あった彼の給料を払える自信はありませんでした。

失敗すれば当初の経常利益が吹っ飛ぶほどです。さらに友人との関係も悪化するとも思いました。

この頃の自分は現状に満足していました。仕事も順番待ちが常に出来るほどで、年収も周りの人と比べてかなり高いほうです。

個人の年収も700万以上超えて、会社も無借金、リスクを犯してまで友人を雇う必要はないのではないかと考えました。

そこで思ったんです。自分が守りに入っていることに。

今までの中で一番のチャレンジでした。でも保守的な自分を変える転機になるのではと思い、彼の採用を決めました。

彼を採用した一年は、とにかく赤字にならない仕事は取ろうと考え、売上を優先しました。なにせ1円でも多く稼がなくてはいけません。

今まで大きすぎて断っていた仕事も外注を使って取得しました。

この一年は本当に休み無しの、毎日残業で働いたのを覚えています。この年の最後に転職して初めて肺炎になりました。

友人を採用した年の決算は売上が倍増の2億7000万円でした。しかし、経常利益は170万の赤字。結果から見れば成功とは言えません。

ですが、次の年は友人の新規顧客の開拓、人材の採用などの活躍で、売上が3億2000万、利益が2400万の黒字になりました。

赤字の年は死ぬほど働いたものの、次の年はそれほどつらい思いをしなくても利益が爆発的に上りました。優秀な友人がいろいろなことを会社でやってくれました。

友人に感謝しているのはもちろんです。しかし、保守的な自分をこのままではいけないと思い、一年間頑張った自分も誇りに思います。

この友人を採用する挑戦が私の転機となり、常に保守的にならないようになりました。今では社員は私が新しいことへ挑戦する姿をすごく好きだと言ってくれます。

ある社員には「失敗が似合う人」と呼ばれることもあります。

今現在でも転売、ライティング、プログラミングなど新しいことへ挑戦しています。

今の仕事で将来への不安を抱いている若者にアドバイスをお願いします

仕事で自信のない20代~30代の方たちへのアドバイスになると思います。

今の状況を継続して明るい未来は見えていますか?

もし見えていないのであれば、仕事の選択肢を増やすことをおすすめします。まずは少し外に目を向けてみるのはいかがでしょうか?

外に目を向けるとは、今の仕事以外の仕事を知るということです。他業種他業界なんでもいいと思います。

仕事の選択肢を増やすことによってやってみたいことや自分に向いている仕事が見つかる可能性は上ります。

私のようにサラリーマンでは全く通用しなくて、経営者の方で結果が出る場合もあります。
 
また、副業をするのもいいと思います。私も副業を試しました。転売、プログラミング、中国輸入、ライティング、この中で一番やりたかったことはプログラミングです。

プログラマーの時間にとらわれない働き方に憧れました。

しかし、一番楽しくやれている副業は転売です。やってみないとわかりませんでした。今でも時間があればネットで安い商品を探しています。

現状の仕事で明るい未来が見えないのであればいろいろな仕事の選択肢を増やし、可能であればアルバイトでもお手伝いでも体験することがベストです。

今の会社で通用しないから私は駄目だという井の中の蛙にはならず、いろいろな仕事を体験して自分に合うものを見つけてください。それが明るい未来を目指す一歩になるはずです。

編集後記

かつさんありがとうございました!苦労と努力とやりがいをリアルに感じられるインタビューでした。

中々かつさんのような経験をできる人はいないと思いますが、どんな仕事をするにしても基本となる姿勢は学べたと思います。

大きな企業に入ってしまうと自分の給料がどこから出ているかわからなくなってしまいます。お金は天から降ってくるものではなく現場で稼がないといけません。

ものやサービスを売った1つ1つがアナタの給料の原資となるのです。

一人採用するということは、かつさんのインタビューでもあったように、その人の年収分が会社としてのマイナスになるため、それ以上に稼げる人材にならないといけません。

また、安定した企業に入ってしまうと個人も企業も挑戦をあまりやらなくなり、成長が止まってしまいがちです。

かつさんのように背水の陣でいろんなことに挑戦し、多くの失敗を経て成功したことで利益を生む。

これが本来企業や個人がやるべきことで、やらないと会社も成長しないし日本経済自体も成長が止まってしまいます。

赤字のときも黒字のときも、経営者は社員全員が成長思考を持ち続けられる環境を作らないといけないのです。