【年収710万円】FA機器・産業用ロボットを作るエンジニア(ロボットSIer)


この企画では、40歳未満の中小企業の社員、もしくは個人事業主で年収600万円以上ある方へインタビューを行います。大企業なら年収600万円はざらにいますが、中小企業の社員や個人事業主として600万円は、成功の1つの基準と言えます。 考え方や姿勢、ビジネステクニックやノウハウ、秘話をたっぷり聞きました!再現性のあるエピソードが多数出てきますので、みなさんも是非参考にしてみてください!

第14回目は、FA機器・産業用ロボットを設計、プログラミング開発を行う39歳の「ひでと」さんです。

新卒入社した大手の精密機器メーカーを経て、自分の興味のある産業用ロボット関連の企業に転職しています。

技術職・エンジニアとして新しいことを常に学び吸収する姿勢と、仕事に対して諦めずに考え抜いて結果を出すマインドはとても参考になります。

自分の好きなことを仕事にして、『毎日が新鮮でワクワクしている』という言葉はとても羨ましいと感じました。

FA機器・産業用ロボットを設計、プログラミング開発を行う「ひでと」さんのプロフィール

[現職]
職種:エンジニア(ロボットSIer)
役職:主任
業界:FA機器(産業用ロボットなど)

[前職]
職種:エンジニア(機械設計)
役職:プロダクトリーダー
業界:精密機器製造

大学院を卒業後、大手とよばれる従業員が3000人を超える精密機器メーカーに就職しました。

そこでは、大学時代に研究にかかわった光学を使った製品開発を行ってきました。年間数台~数千台を販売するような業界だったため、数を考慮した設計を学ぶことができました。

数千台の製品には安価で大量生産できる樹脂成型やアルミダイカストなどの成形品、数台の製品の場合は極力購入品を活用して安価にするスキルを学びました。

最初は機械設計のみでしたが、入社5年目くらいからは客先の仕様を設計仕様に展開する上流から設計した製品が性能を満たすことを確認する検証、そして生産性評価(生産技術のフォロー)、ユーザー視点での評価(品証のフォロー)、新製品審査や上市、上市後の生産トラブル対応、フィールドでのクレーム対応まで幅広い業務に携わりました。

2社目は従業員が200名超(ほとんどがパートさん)の製造下請け会社です。

製造下請け会社ですが、これからのことを考えて新しい分野にトライするため部門を設立されており、そこでロボットを使った生産設備の開発を行っています。

FA機器・産業用ロボットを設計、プログラミング開発を務める現在の年収

710万円

FA機器・産業用ロボット開発エンジニアとしてのご自身の強みを3つ教えてください

・フレキシビリティ
よく言えば柔軟だと思います。悪く言えばポリシーがないとも言えます。お客様の変更要望に柔軟に対応できると思います。

・常に笑顔
これも悪く言えばヘラヘラしているととられることもあるかもしれません。それでもどんだけ窮地に陥っても落ち着いてまずは笑顔になるためにどうするかを考えることでうまくいったことは数知れずです。

・好奇心旺盛
エンジニアとして好奇心はなくてはならないものだと思います。日進月歩の技術をとりいれ、吸収することでいまだに自分のスキルは高まっていると実感しています。

長年、機械・ロボットのエンジニアを行う中での成功体験や転機を教えてください

展示会を通じて幅広い視野を獲得、業者を巻き込んで製品の性能を大幅に向上させた

1社目では3年目になにかやりたいことはないか?という上司の問いに「新しい技術をどんどん身につけたい」と回答しました。

そこで上司と相談し、新しい技術を身に着ける一つの方法として展示会に行って調査をしようとになりました。

業務として行わないと継続するのが大変だったので、上司がそのためのワーキンググループをつくってくれたのでそこで活動をするようになりました。

毎年同じ展示会に参加するとその年のトレンドがよくわかります。また、新しい技術があれば、持ち帰り、社内に展開することを心掛けました。

その結果、新しい技術をみる機会が増えただけでなく、持ち帰った技術をつかってこれまでできなかったことができるようになり、製品がドラスティックに性能改善したり、大幅なコストダウンができるなど、ワーキンググループとしてなんども社長賞をいただきました。

さらに持ち帰った技術を使ってくれる人材と認識され、業者さんからも新しい技術がでるたびに紹介、会社まで来て小規模な展示会のようなものまでしてもらえるようになりました。

その結果、さらに新しい技術に触れる機会が増え、また社内で新しい技術に興味を持つ人が増え、新技術をとりいれるという流れをつくることができました。

自分自身の好奇心も満たしました。

2.産業用ロボットとの出会い

1社目でいろんな開発を行い仕事には満足していましたが、だんだんマンネリ化を感じるとともにマイナーチェンジが増えたため、思い切って昔から興味があった産業用ロボット関連の企業に転職を考えました。

たまたま、製造下請けに近い会社がロボットSIer事業(ロボットを使った製造機器の開発など)を行うという話を転職エージェントの方に教えてもらい、思い切って面接。面接者の熱いエネルギーを感じ、転職を決断しました。

今は各社ロボットメーカーごとのプログラミング言語の違いに苦しみながらも自分で設計したロボットシステムが生産性を向上させたり、人不足対策として貢献していることに喜びを感じながら仕事をしています。

今はあたらしいことだらけなので毎日が新鮮でワクワクしています。

3.ロボットプログラミングでお客様の信頼獲得

ロボットを使ったFAにおいて、タクトタイム(作業にかかる時間)の短縮は大きな鍵になります。タクトタイムを削減することで生産性を向上できます。

ロボットSIerにとって腕の見せ所でもあります。人が行っていた作業には人ならではの強みがたくさんあり、たいていはロボットを使うことでスピードは遅くなります。

ある装置の組み立て現場にロボットを導入した際、タクトタイムの短縮が必要で毎日試行錯誤の日々が続きました。帰りの電車の中でも改善方法を考えていました。

それでもなかなか良い案がでず、ギリギリ仕様を満たすか満たさないかのところをさまよっていました。

そんな中、お風呂に入りながらふと思いついた案がなんと大幅にタクトタイムを改善、お客様からの信頼を獲得し、続けて3システム連続受注することができました。

壁が高かった分、乗り越えたときの喜びは大きかったです。

4.今どき徹夜??(失敗体験)

FA機器だけでなく、約束した納期を守ることは大変重要です。とはいえ、最近は働き方改革もあり、日々の労働時間に制限はありますが、中小企業の場合、ここが緩いケースが多いです。

人も少ないため、自分でなんとか乗り切るしかありません。そのためには会社に泊まり込んでの徹夜することもあり、肉体的にも精神的にも疲弊することがあります。

乗り越える壁が高いほど乗り越えたときの喜びは大きいですが、乗り越えるための負荷も大きいのが実感です。

エンジニアとして今後の転職・キャリアを悩んでいる人にアドバイスをお願いします

エンジニアとして仕事をしていると、機器によっては10年周期での更新なんてこともあると思います。

ある程度経験を積むとその分野に関してはかなり強くなれると思いますが、いつかマンネリに落ちいることも考えておいた方が良いと思います。

新しい技術や分野に興味があれば、例えば毎日10分でも調査する時間をとり脳を活性化させることで、すごくフレキシブルなエンジニアになれると思います。

その結果、分野や業界が変わってもすぐに順応できると思います。

毎日、今の開発で精いっぱいになりがちですが、ちょっと余裕を持てる時間をつくると良いと思います。

エンジニアとして技術的なスキルを磨くのはもちろんですが、コミュニケーション力も大切だと思います。

人が言いたいことを理解し、わかりやすいように伝えることで意思疎通が図れます。これは日常で鍛えることができるので頭の片隅において働くと良いかと思います。

編集後記

ひでとさんありがとうございました!

産業用ロボットを開発するエンジニアさんの話は初めて聞いたため、正直わからない単語も多かったですがワクワクする内容でした!

エンジニアとしてのキャリアをしっかり見据え、大手で安定を求めるのではなく、自分のやりたいことに挑戦する人生はとても楽しいものでしょう。

ロボット産業は工場など自動化に伴い長年活用されていますが、これから日本の人口減少に伴って益々発展する業界だと思います。高くなった人件費と人手不足を解消するため、ロボットはとても重宝されます。

ひでとさんのインタビューからはエンジニア魂が感じられました。

筆者はWEBエンジニアで無形のものを作るエンジニアですが、同じエンジニアとして新しい技術や分野を常に学び、脳を活性化して柔軟な発想ができるエンジニアになろうという考え方は共感します。

また、エンジニアとして技術力だけではなく、コミュニケーション能力の大切さも特筆すべき内容です。

ロボットもWEBサイトもクライアントあっての開発ですから、その相手としっかりコミュニケーションをとって良いものを作っていく大切さを理解できます。